ストーブ テント 使い方

知らないと危険!テントでのストーブの正しい使い方を総まとめ

この冬、キャンプデビューします。初心者ですがテントでストーブを使いたいです。

テント内でストーブを使う場合は、必ず事前に知識を付けておきましょう。

ストーブの正しい使い方をしないと、全然テント内が温まらなかったり、一酸化中毒症になったりと様々な問題が発生します。

危険な目に合うくらいなら、ストーブを使うのは辞めます。

ストーブは、正しく使えば問題ありません。

大事なポイントは2つ。「正しい場所に置くこと」と「換気をすること」

これさえ守れればテント内でストーブを使うのはそう怖くありません。

とはいえ火を扱うので、予測できない危険なことが起こってしまう可能性は否定できません

心配性な方に向けて、ストーブを使わない場合の寒さ対策方法も盛り込みましたので、ぜひ最後までご覧ください。

 

テント内でのストーブの使い方

テント内でのストーブの使い方として、まずは置く場所を決めることと、換気窓を開けることを最初に行いましょう。

簡単そうなこの作業ですが、テント内でストーブを使用する上で最も大切なのです。

この2点について、詳しく説明していきます。

熱効率の良い場所に置く

ストーブは置く場所によって、室内の暖かさに差が出てきます。

さらに、ストーブの型の違いによる熱効率の差もあります。

ストーブには「対流型」と「反射型」の2型があるので、それぞれ特徴に適した位置に置くようにしましょう。

対流型ストーブの場合

対流型ストーブとは、円筒状360度囲むことができ、熱は上方へ放熱します

熱くなった空気が上方で対流を起こし、部屋全体に温かい空気の流れを作るという方法で室内を温めてくれます

そのため、ストーブを中心に室内の上方が温まりやすいため足元はあまり温かくなりません

対流型ストーブを置く位置は、基本的にはテント内の中心あたりがおすすめです。

また、対流型ストーブは温かい空気が上方に集まりやすいため、サーキュレーターの併用により空気の流れを良くすることで熱効率が格段にUPしますよ。

出典引用:Amazon

対流型ストーブの例をご紹介します。

こちらはトヨトミというメーカーの対流型ストーブです。

ザ・ストーブといったレトロなデザインがとても素敵です。

9畳向けなので、キャンプ以外にも普段からお部屋で使えます。

反射型ストーブの場合

反射型ストーブとは、四角い箱型のタイプ。熱源の奥の反射板から熱を反射させて正面を集中的に温めます

熱を拡散せず正面をメインに温めるので、冷えきった体をすぐ温めるには反射型の方が向いています

反射型ストーブを置く位置は、テントの端の方や壁面がおすすめです。

反射型ストーブはその名の通り熱を「反射」させて前面を温めるからです。

テント内の中心に置いてしまうと、当然ストーブの背面部分の空間は温かくなりません。

また、反射型は、対流型のように上方に温かい空気が溜まるということがないためサーキュレーターは必須ではありません。

出典引用:Amazon

こちらは反射型ストーブの例です。

アラジンというメーカーのもので、便利な自動消火タイマーのついたストーブです。

反射型ストーブは、デザインがあまり豊富ではない印象なのですが、こちらのストーブは可愛らしい色合いで人気の商品です。

使用中は必ず換気をする

テント内でストーブを使用する際は、「必ず換気をしながら」ということを忘れないでください。

寒い中換気をするなんてストーブの意味が無い、と思われる方もいるかも知れませんが、命に係わることなので絶対に守りましょう。

一酸化炭素中毒とは

まず、なぜ換気が必要なのかというと、一酸化炭素中毒を防ぐためです。

一酸化炭素中毒とは、一酸化炭素が充満する空間に一定時間人が滞在することにより、めまい、失神、けいれんなどの不調を引き起こす中毒症です。

重症になると呼吸困難や後遺症が残ることもあります。

一酸化炭素中毒の恐ろしいところは、一酸化炭素が充満していても、しばらくの間は自覚症状がないことです。

ふと立ち上がった時に初めて気づく場合が多く、睡眠中であればそのまま気づかず死に至ることもしばしばあるのです。

体験談

私は、海外旅行で一酸化炭素中毒気味になった経験があります。

海外のとくにアジア圏でよく体験する「シーシャ」はご存じでしょうか。いわゆる水たばこです。

シーシャを吸うと、通常のタバコの約10倍一酸化炭素が発生するそうです。

そんなことを知らずに、調子に乗って何度も深く吸っていたところ、突然めまいが起きました。

屋外だったので、まさかこんな風になるとは思ってもみませんでした。

おそらく、ひっきりなしに吸っていたせいだと思います。

一酸化炭素中毒、どんな状況であろうと甘く見てはいけませんね。

一酸化炭素は、ストーブの利用により酸素が減った状態で不完全燃焼を起こすと発生します。

ですので、寒いからといってテントを締め切ってしまってはいけないのです。

換気方法

換気方法は、基本的にはテント上部と下部のベンチレーション(換気窓)をオープンにすることです。

一酸化炭素は屋内の上部に溜まる傾向があるため、上部を開けて逃がしていきましょう。

下部はあまり開けすぎると冷えてしまうのですが、どこか最低1か所は開けましょう。

上部だけ開けていても、新しい空気の入り口がないと循環が悪くなり、一酸化炭素を完全に排出できなくなってしまうので要注意です。

体験談

昨年冬、大型テントでキャンプをしました。もちろんストーブを持っていきました。

しかし、テント設営後に一番上のベンチレーションを開けようとしたのですが、高くてとても苦労しました。

ストーブを点けるつもりでしたら、設営時に先にベンチレーションを開けておくと楽だと感じました。

一酸化炭素警報機は必須アイテム

出典引用:Amazon

一酸化炭素警報機は、人間が感知できない一酸化炭素をしっかり感知し、一定の濃度になると大音量で危険をお知らせしてくれるアイテム。

とても心強い助っ人ではありますが、過信は禁物。

なんといっても機械ですので、充電が切れていたり、正確に作動しない可能性は無きにしも非ず

お守り代わりに持っていきつつ、基本的には換気対策を入念にすることを第一にしましょう。

テント内でストーブを使うときの安全対策

ストーブはそもそも火を扱うため、危険性の高いアイテムだという認識は誰もがお持ちでしょう。

火による危険性といえば、火事ややけどですね。

それらを防ぐための対策・行動を、自分だけでなくキャンプ参加者と共有しておきましょう。

火事・やけどの対策

テント内でのストーブの使用による火事を防ぐためには、下記の点に注意しましょう。

ストーブと物の距離を保つ

当然のことながら、人・物ともに火の元からは十分に離れましょう。

テント壁面からは最低でも50㎝は離し、テントに引火してしまうのを防ぎましょう

メモ

それぞれお手持ちのストーブによってはそれ以上離すよう明記されているものもあると思いますので、説明書を必ずご確認ください。

そして、テントの壁面から離すだけでなく、衣服や布団などの燃えやすく風になびきやすいものをうっかり近くに置かないよう気を付けましょう。

室内に服をハンガーに掛けて干していたら、いつの間にかストーブの近辺に落ちていたなんてことも起こり得ますよ。

とにかく、ストーブ周辺は物を置かないことです。

ガードを使う

出典引用:Amazon

ストーブの周りを囲むことできる柵のようなアイテムが存在しますので、安全のために取り入れるのもいいでしょう。

とくに小さなお子様やペットを連れてのキャンプですと、私たちの予測できない行動をする場合もあるので、できるだけガードがあった方がいいですね。

100円ショップやホームセンターなどで手に入る、燃えない素材でできた金網を組み合わせて自作するのもありです。

やけどをしたら

万が一、やけどをしてしまった場合に備えて、事前の知識を身に着けておきましょう。

正しい処置をしないと、やけどが悪化してしまうこともあるので要注意です。

やけどをしたら、まずは15分以上水で冷やしましょう。水道水で大丈夫です。

注意ポイント

氷を当てる人もいますが、氷だと安定して傷全体に当て続けるのが難しいうえ、準備に手間取ってしまう傾向もあるので、とにかく素早く水で対応が正解です。

また、氷を長時間当てると凍傷になる恐れもあるので注意が必要です。

また、広い面積の大やけどの場合は、服の上から水をかけましょう。服を脱がしている暇はありません。

やけど部分に水泡ができることもありますが、破らないようにガーゼやタオルで守っておきましょう。

そして、自己判断で薬を塗ってしまうとその後の治療に支障が出ることがあるので、薬は控えます。

やけどの大小に関わらず、一通りの対処が終わったら速やかに病院を受診しましょう。

使用中注意すべき行動

ストーブによる事故を防ぐためには、設置に関すること以外に、使用中の私たちの行動もとても重要です。

小さいお子様がいる場合は、よく説明して理解させた上でストーブを使用するよう心掛けましょう。

絶対に眠らないこと

テント内にストーブをつけっぱなしにして就寝する人は多いようですが、あまり推奨できません。

先ほどお伝えした一酸化炭素中毒は、主に就寝中に起こりやすい事故であることが理由の一つです。

一酸化炭素中毒はそもそも自覚しにくい上に、就寝中となると殆ど異変を感じることができない状況です。

就寝中に一酸化炭素中毒になり、そのまま目覚めなかったという恐ろしい例もあります。

また、就寝中は火事の発見も遅れてしまいます

就寝中は危険の察知ができない状態なので、ストーブは消すようにしましょう。

走り回らないこと

テント内でストーブを点けている間は、テント内で走り回らないようにしましょう。

もっと言うと、作業したりせずに、ひっそり団らんするくらいが安全です。

人が動いているうちに、何かの拍子に衣服に引火したり、引っかかって倒れる恐れもあります。

ストーブを囲んでみんなでゆっくり過ごすのが無難です。

テントから長時間離れないこと

テント内にストーブを点けたまま、誰もいなかったり、小さいお子様を残した状態で、長い時間離れないようにしましょう。

強風・地震など何が起こるかわからないので、数分離れる程度でも油断しないようにしましょう。

 

ストーブ無しの状況も想定する

ストーブの使い方や注意点が分かったところで、皆さんはどう感じたでしょうか。

やっぱり危険が怖いから使いたくないと思う人もいれば、注意点さえ気を付ければ大丈夫だと思う人もいるでしょう。

どちらの感じ方にせよ、「ストーブが無かったら」「ストーブが使えなくなったら」どうするのかは知っておいて損はないです。

ストーブが使えない・使わないという場合に備えた予備知識をご紹介いたします。

燃料がなくなる場合に備える

石油ストーブやガスストーブなどをキャンプで使用していた場合、あまりの寒さにストーブを連続で使ってしまい燃料がなくなってしまうこともあるでしょう。

そんな場合に備えて、下記の4点を事前に確認しておくと安心です。

①燃料の手配先を予め確認しておく

キャンプ場の近くで燃料が手配できる場所があるかどうか、事前に把握しておくととても安心です。

現地で調達可能であれば余分な荷物も減り、一石二鳥です。

②天気予報を確認しておく

燃料が切れてしまったとしても、その後の天気が良く暖かくなりそうなら、慌てなくてもいい場合もあります。

逆に、キャンプの前半が暖かく後半が寒くなりそうという予報なら、前半で使いすぎないように調節もできますね。

キャンパーは天気予報には敏感なはずですので、それをストーブの燃料の配分にも活かしましょう。

③避難先を確認しておく

ストーブの燃料の手配が難しい場合に備えて、避難先を確認しておきましょう。

ポイントは真夜中であっても駆け込めるような場所であることです。

キャンプの夜は寒いです。我慢できないこともあります。

ファミレス、カラオケなどなんでもいいので、メンバーみんなが屋内に居られるような場所を探しておきましょう。

④暖かい服や毛布を多めに持っていく

キャンプの日が寒いとわかっているのであれば、ストーブ以外の防寒アイテムも必須です。

毛布はかさばるので荷物になって大変かも知れませんが、凍える夜を過ごすよりマシです。

また、ダウンジャケット、手袋、ニット帽、マフラーなどの身に着けるアイテムは、人数分持って行って損はありません。

まずは体温の保持が一番重要になりますので、装備はしっかり整えましょう。

そもそもストーブを使わないという手もある

使い方を守ったとしても、ストーブの安全性は信用しきれないという人は、ストーブ無しで冬のキャンプを乗り切ってみましょう。

おすすめのストーブの代用品をいくつかご紹介いたします。

電気毛布は比較的安全

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とても強力なアイテムとして、電気毛布が存在します。

電気毛布は寝るときに背中かから足まで全身温めてくれる上に、電気なので一酸化炭素中毒の危険性がありません

デメリットとしては、敷物のため就寝中以外は活躍する場がほぼないこと。

寝冷えが心配という方や、活動中は動き回るので寒さの心配はないという方には持ってこいのアイテムです。

高機能シュラフで対応

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シュラフは寝るときに全身を包んでくれる保温アイテム。完全に包まれたいならマミー型がおすすめです。

中綿ではなくダウンで作られたものの方が暖かいです。

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また、写真のようなインナーシュラフという「シュラフの重ね着」ができるアイテムを使えば更に温かいですよ。

湯たんぽやカイロは携帯に便利

湯たんぽやカイロは、手や足を直接温めてくれるアイテムとしてとても便利。

とくにカイロは、開封してすぐ使えるし、使い終われば捨てることができてお手軽なうえ、とても安価なので使わない手はありません。

就寝時は背中に張ればほかほかの状態で眠れますよ。

とにかく厚着する

寒さ対策の基本は厚着です。そして、小物系アイテムも重要です。

体温の多くは頭から逃げていくため、ニット帽をかぶるだけでかなり暖かく感じることができます。

また、首元は洋服の中の暖かい空気が逃げる場所なので、マフラーやネックウォーマーで保温するのも非常に効果的。

その他、手袋やレッグウォーマーなど「手首・足首」を温めることで体温が下がるのを防ぎ温かく感じられます。

知らないと危険!テントでのストーブの正しい使い方を総まとめ:まとめ

テント内でのストーブの使い方や注意点を理解できたでしょうか。

冬のキャンプは想像以上に寒くて過酷です。

そんな中でもキャンプを楽しみたいなら、参加者の命と健康をまず一番に考えなければなりません

冬キャンプをいい思い出にするため、ストーブに関する情報を皆さんで共有し安全なキャンプにしましょう。

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