そんな疑問にお答えします。
寒い冬キャンプ、せっかく暖房器具を使うなら薪ストーブを使ってみたいですよね。
テント内で薪ストーブの火の灯りを眺めながらコーヒーを飲んだり、読書に耽ったり、お気に入りのキャンプ飯の準備をしたり。
薪ストーブを使うとテント内ではTシャツで過ごせるほど暖かいという経験をしてみたいですよね。
私も始めての冬キャンプの時に薪ストーブを使ってみたくて随分と色々な薪ストーブやテントを探しました。
キャンプで薪ストーブを使いたくても何を選んだらいいか決めかねている方も多いのではないでしょうか。
今回はそんなアナタの為にテント内で薪ストーブを使うにはどうすればいいのかをご紹介いたします。
目次
そもそも薪ストーブはテント内で使用できるのか。
結論から言うと、薪ストーブはテント内で使用できます。
ただし、ほとんどのテントメーカーがテント内での使用を推奨しておらず、薪ストーブ使用にあたっては火災や一酸化炭素中毒が起こっても全て自己責任になります。
ですが、使用にするにあたっては、キチンとした知識を身につけた上で使用すれば安全に使用することができます。
せっかくのキャンプなのに、使用方法を誤り大惨事なんてことにはなりたくないですよね。
気をつけたい事「火災」
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ストーブの温度ですが薪を燃やし、蓋をした状態でも表面の温度が300℃以上を超えます。
ですので周囲に可燃性のものがあると着火し、火災に至る危険性があります。
特に、ガスバーナーやカセットコンロで使用したガスボンベを周囲におくのだけはやめましょう。
突然爆発し、大惨事になる危険性があります。
また、近くのテントにその火災時の火が燃え移ってしまうと更なる被害が出てしまいます。
みんなキャンプを楽しみに来ているのに、隣の火が燃え移って自分のテントも燃えてしまうなんて最悪ですよね。
そうなる前に、可燃物は薪ストーブの周りに置かない様にしないといけませんね。
気をつけたい事「一酸化炭素中毒」
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一酸化炭素中毒という言葉をご存知でしょうか。
私は、恥ずかしながら、キャンプを始める前は聞いたことがありませんでした。
テント内で薪ストーブを使用する場合、気をつけたいのがこれ、一酸化炭素中毒です。
出典引用:MBS
一酸化炭素は無色無臭のガスで吸い込むと酸素の代わりに取り込まれ、頭痛や吐き気などの中毒症状を引き起こします。
そして最悪の場合、死に至る危険もあります。
また、空気中に0.04%(標準的な浴室に2リットル分の一酸化炭素を混ぜたぐらいの濃度)含まれるだけで吐き気などの症状が現れます。
出典引用:大阪ガス
一酸化炭素は薪が酸素を取り込めず、うまく燃える事ができない状態の時に発生します。
ですので寒いからといってテント内の換気をせずに薪ストーブを使うと酸素が取り込めず、テント内に一酸化炭素が発生してしまいます。
換気は絶対に必要です。
換気のできるベンチレーションのついたテントを選びましょう。
一酸化炭素は空気よりも軽いので、テント上部に充満するため自分の頭より上に一酸化炭素チェッカーを設置することが望ましいです。
一酸化炭素チェッカーはセンサーが日本製やドイツ製のものを選ぶと信頼性が高く、安心です。
2000円台でも一酸化炭素チェッカーがありますがセンサーの確度が悪く、肝心な時に機能しないことがあるのでオススメできません。
命に関わることですので、ここは高くても信頼性の高いものを選んでいる方が確実です。
薪ストーブを燃やし、楽しんでいたが気分が悪くなってそのまま倒れてしまった。
そうなった場合、テント内で倒れても、周りの人は気づかないので誰も助けてはくれません。
一酸化炭素チェッカーは危険な状態を知らせてくれるので必須です。
それではここで、オススメの一酸化炭素チェッカーをご紹介いたします。
SWEVY SW8810
このセンサーはアラームを2段階で設定でき、音と光でお知らせしてくれるので安心です。
気温計もついているので現在のテント内の温度も分かります。
ストラップ用の穴があるのでそれを使ってテント上部に吊るすことができます。
以上の点に気を付ければ、薪ストーブはテント内でも安全に使用することができます。
火災、一酸化炭素中毒、この2点について、必ず気をつける様にしてください。
テントの天幕の生地
テントの天幕も色々な生地があります。
大まかに分けて4種類ありますので、ご紹介いたしますね。
代表的なテントもそれぞれご紹介いたします。
ポリエステル
最もよくテントに使われている生地です。
軽くて耐候性があり、雨風を凌ぐことができますが、火の粉などの熱には弱いので、薪ストーブ用のテントには向きません。
ロゴス(LOGOS) ドームDUO+タープセット
ソロキャンプ向けのテントです。
タープとセットになっているのでテント外にテーブルや椅子を設置したい人向けです。
更にテーブルや椅子は、夜間の就寝時タープの下に置いておくとテーブルや椅子の結露を防ぐことができます。
ナイロン
こちらも軽くて耐候性があり、雨風を凌ぐことができます。
携行性が高く、ポリエステルの強化版といったイメージで、荷物に制限のある登山用によく使われていることが多いのがこの生地です。
ですがこちらの生地も、後の2つの生地に比べると熱には弱く、焚き火や薪ストーブ用には向きません。
ノルディスク ロフォテン2ULW
0.58kgととても軽く、ナイロン生地により耐候性も非常に高いのがこのテントの特徴です。
登山時は持てる荷物が限られるので、1gでも軽くしたいところですが、テントは収納時でもかさ張るものが多く、2kg近いものがほとんどです。
その点このテントは1kgを切った重量であり、収納時も11cm×22cmという超コンパクトサイズなので荷物を極限まで切り詰めたい人にオススメです。
コットン
この生地は耐熱性が高く、まさに薪ストーブ向けのテントになります。
ですが反面耐候性はほとんど無く、雨や夜露は生地に染み込んでしまいます。
ですので使用後に入念に乾燥をしなければ、あっという間にカビだらけになってしまいます。
glamcamp ベルテント コットン
煙突用の突き出し穴があり、コットン製なので薪ストーブを使用することができます。
ベル型のテントなので、室内が広くとれ、テーブルなど色々なものを置いても広々と快適に過ごすことができます。
T/C
T/C生地とはテトロン(ポリエステル)とコットンを合わせた生地の意味で、両者のいいとこ取りをした様な生地です。
ポリエステルの耐候性、コットンの耐熱性を組み合わせた生地になります。
ですのでこちらも薪ストーブを使用するテントとして向いています。
ですが、どうしても生地が重くなるのと、耐候性はポリエステルほどよくはなく、使用後の入念な乾燥は欠かせません。
OneTigris Northgaze
薪ストーブ用の煙突突き出し穴が空いているのと上部にベンチレーターがあり、まさに薪ストーブの為のテントといえます。
更にはテントの前側部分を大きく開放することができ、タープのように日除けとしても使用することができます。
薪ストーブ用のテントとしてはコットンかT/C生地のテントを選べば火の粉による穴も空きにくくなります。
ポリエステルやナイロン生地だと本当にあっという間に穴だらけになってしまうのでオススメできません。
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薪の種類
薪ストーブに使える薪にも種類があります。
代表的には2種類に分かれますので、ご紹介いたしますね。
針葉樹の薪
針葉樹を薪ストーブでは使ってはいけないという話をよく聞きます。
針葉樹は精油や樹脂の成分が広葉樹に比べ多く含まれているので薪ストーブ内に煤がよくたまるためです。
ですが広葉樹でも出ないわけではありませんし、十分に乾燥した物であれば使用に問題はありません。
出典引用:ダッチウエスト
ご覧の表の様に、針葉樹は焚き付けに使用するのに向いています。
油分が多いので、広葉樹より着火製がいいからですね。
ですので針葉樹の薪は焚き付け時に使用するのがオススメです。
針葉樹の薪 焚き付け用
広葉樹の薪
広葉樹の薪は針葉樹の薪に比べ密度が高く、重いのが特徴です。
その分燃焼させた時に煤が出にくく長時間しっかりと燃えるので薪ストーブで使用するにはこちらがオススメです。
ただし乾燥が不十分だったり、一個のサイズが大きすぎると煤が発生するのでよく乾燥させた薪を使用する様にしましょう。
広葉樹の薪
薪については焚き付けに針葉樹を使い、薪ストーブの炉内の温度が上がってから広葉樹を燃やすという流れがオススメです。
いきなり広葉樹だと中々着火しにくく、火付けに時間を多くとられることになります。
オススメの薪ストーブ
それではここからは、私オススメの薪ストーブをご紹介いたします。
初心者の方にも使いやすいものを選びましたのでご覧ください。
Winnerwell Nomad View スペシャルパッケージ
側面の窓がかなり大きく開けられており、火を見たい方にはとってもオススメなのがこの薪ストーブです。
ですが窓の大きさゆえに割れやすく、持ち運び時は衝撃を与えないように注意が必要です。
ウォータータンクがセットで付いているので薪ストーブの熱でお湯が使える様になります。
テンマクデザイン ウッドストーブ サイドヴュー
こちらのストーブも両側面に横長の窓があるので火を見ることができます。
ステンレス製なので錆に強く、保管時に錆びにくいのでオススメです。
ANEVAY Frontier Stove Plus
デザイン製が高く、雰囲気がいいのでグランピング等をしたい方にオススメです。
ですがスチール製なので、錆に弱いです。
保管時に錆びてしまわないよう、しっかりとメンテナンスをする必要があります。
ホンマ製作所 ステンレスストーブコンロセット APS-48DX
だるま型でシブいデザインの薪ストーブです。
見た目が小さく見えますが奥行きが48cmもありますので長めの薪でも十分入ります。
黒色ですがステンレス製なので錆に強いです。
G-Stove Heat View
ステンレス製のストーブになります。
ウォーターヒーターやオーブンなど、色々な追加パーツが出ているので自分用にカスタマイズしたい人にオススメです。
ですが足が短く、結構な熱が下に伝わるので台などを使って嵩上げする必要があります。
今回ご紹介した薪ストーブはどれも天板で調理することが可能です。
ぜひお気に入りのキャンプ飯を作って舌鼓を打ってくださいね。
また、よりしっかりとテント内を温めたい方はストーブファンも併用するという方法もあります。
冬キャンプで使いたい!!テント内で薪ストーブを上手に使う方法とは:まとめ
いかがでしたでしょうか。
ガンガン薪を燃やして暖まりたくなってきたのではないでしょうか。
テント内でストーブを使用するには火災に気をつけ、自身の安全のために一酸化炭素チェッカーを設置しましょう。
テントの生地はT/Cかコットンが耐火性があるのでオススメです。
薪については針葉樹で焚き付けをし、炉内がしっかり温まれば広葉樹を燃やして使用するのが良いでしょう。
薪ストーブについてはより火を見たい方は側面に窓がある物がオススメです。
そしてストーブの奥行きに合わせて薪の長さを選ぶ必要があります。
ぜひお気に入りのテントとストーブを用意して冬キャンプでガンガン薪を燃やし尽くしましょうね。
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